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おすすめのチューバ教則本:M.ボルドーニ 43のベルカント練習曲

   

Marco Bordogni : 43 Bel Canto Studies for Tuba
(Robert King Music版)

19世紀前半にイタリアオペラのテノール歌手として、
また、声楽の教育者として活躍した、
M.ボルドーニ(Giulio Marco Bordogni)の楽譜を基に
チューバ用に編集された教則本です。

また、題名に「Bel Canto Studies」とあるように、元々は
美しく歌う事を学ぶ趣旨の教則本のため、沢山の美しい旋律が収録されています。
ベルカントの詳細は、wikipediaなどを参考頂くと良いかと思います)

 

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■色々な練習方法で取り組める

なお、個人的な経験から、この教則本は
アイデア次第で、色々な使い方が出来ます。

・オクターブ下で練習してみる
・マウスピースで吹いてみる
・移調の練習(別の調で吹く)….等々。

もちろん母音を使って自分の声で歌ってみるのも有りです。
(元々、そういった趣旨の教則本ですので!)

なお、この教則本ですが、必ずしも最初から
順番通りにやらなくても良いと、私自身は考えています。

1番と2番で、2番の方が簡単そうであれば
2番から初めても構いませんし、続く、3番の最高音が
自分にとって余りにも高そうであれば、飛ばして、4番に進んでから
戻ってきても良いと思います。
(大体は難易度順になっていますが…)

 

■リズム、ブレス、サウンドのクオリティに注意する

そして、この教則本で、意外と(!?)、気をつけなければ
ならないのが「リズム」です。

メロディアス・エチュード、美しく歌うことを学ぶための
教則本ではありますが、リズムをいい加減にしてはいけません。
(おうおうとして、そう成りがちです…私もそうでした)

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リズムに目を向けると、1番目の曲は非常に難しい曲です。

三連符と、付点8分音符+16分音符のリズムが
一つのフレーズの中で、交差して出てきます…。

また、最終的には一曲を滞りなく吹けるようになることが
ベストですが、まずは、1フレーズ毎に絞って練習しても構わないので
深いブレスと、音質の均一化に気をつけましょう。

また、楽譜をよく見ると、スラーの中で音の跳躍の幅(インターバル)が
大きくあるところが見受けられると思います。
こういった部分は、音色のムラが特に出来やすいので注意しましょう。

 

■「気づき」の材料になる教則本

最後になりますが、総合的に考えると
チューバを吹く事に少し慣れてきた方に、とてもお勧めな教本です。

メロディーを吹く楽しみを味わえて、ブレスを深くとる事や、
リズムに気を付ける事への「気づき」のきっかけにもなる教則本です。

この教則本自体は、無理に最後の練習曲まで
吹けるようにする必要はないと(個人的には)思うので、
専門的に勉強しようと考えている方だけでなく、学生の方にも
広く楽しんでいただける教則本だと思います。

 

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