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タンギングが上手くいかない場合(練習法と譜例)

   

タンギングが上手く出来ないのは、
本当に「タンギング」が原因なのか…

悩む子供

私自身、タンギングをしても、思ったタイミングで音が出なかったり、
音がぶれてしまったり、とても悩んだ時期があります…。

その後、当時、習っていた先生からアドバイスを頂いたり、
色々な練習方法を取り入れることで、改善する事が出来たのですが
結論的には、「タンギング」そのものより、むしろ
もっと別のところに、上手く行かない問題(原因)がありました。

そして、私も含め、音の出だしが上手くいかないことを
どんな症状でも「”タンギング”が上手くいかない」という言葉で
ひとまとめにしがちです…。(特に中・高生の方からの質問で)

今回は、そんな経験から得たお話と、タンギングが上手く行かない場合の
練習法について、楽譜を交えながら紹介したいと思います。

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”タンギング”そのものは、音を生み出さない

皆さん、「to(ト)」とか、「ta(タ)」」とか、「tu(トゥ)」とか
“タ行”の言葉を、(口で)言う事は簡単に出来ますよね?

この”タ行”の言葉を言うことが出来れば、タンギング”そのもの”は、
出来るはずなのです。

※ちなみに、タンギング(tounging)の語源は、「toungue(舌)」

舌を出した猫

 

音を出す時に、よりクリアに音を出したり、ニュアンスを付加するために

「タンギング=上歯(付近)に付けた舌を離して、母音の時の舌の位置に動かす動作」

を行います。

したがって、

「タンギング=上歯(付近)に付けた舌を離して、母音の時の舌の位置に動かす動作」

を行うだけでは、音は生まれません。

 

逆に言うと、タンギング無しでも音は出ます。

 

なお、タンギングをする毎に、

「タンギング=上歯(付近)に付けた舌を離して、母音の時の舌の位置に動かす動作」

と意識していては、一連の動作を逆にスムーズに行うことが出来ないため、

「to(ト)」や「ta(タ)」などの発音(シラブル)に置き換えてタンギングをします。
(実際にやってみると舌がその通りに動くのが実感できると思います)

 

タンギング無しでも、吹いてみる。

先ほど、お伝えしたように
「タ行」が言えれば、タンギングそのものは出来るはずです。

なのに、私のように口で言えても、楽器で吹こうとすると、

・思ったタイミングで音が出ない。
・タンギングすると音の出だしがぶれる。
・短い音符だと音型が崩れる
・吹いていて何かしら身体に違和感がある。

こういった自覚症状がある方は、一度、
タンギング無しで音を出す練習もしてみると
良いかもしれません。
(私のように音が鳴るところ、そのものに問題があるかもしれません)

また、「タンギング無し」と「タンギング有り」を
交互に練習して観察することで、起こっている問題や原因を
発見しやすくなるかと思います。

以下に、タンギング無しで音を出す練習をふまえた
楽譜(譜例)を掲載します。

tonguing

初めは、タンギング無しで吹き、
次に、息だけのタンギングを行い(楽器を鳴らさない)
最後にもう一度、今度はタンギングを付けて実際に吹く
というものです。

真ん中の楽器を鳴らさずタンギングをして息を吹き込む部分の音符は
便宜上、通常の物と記譜を変えてみました。
(深い意味は無く、見やすくするためです♪)

繰り返しになりますが、それぞれの吹き方で
何か無意識のうちに変えているところが無いか
じっくりと観察しながら、練習すると良いかと思います。

※シラブルは、私が好んで使う「toh-(無声音でトー)」を
楽譜に印字しました。”to”より、”toh”の方が息を出し続ける感覚が
得やすいと思ったためです。もちろん、他のシラブル「ta」などで
練習しても、全然かまいません♪

 

余計な事をしている場合がある

私の場合は、交互に練習することで
次の点が見えてきました。

虫食い葉っぱ

・タンギングする時は、息の量が減る(舌の力だけで吹こうとする)
・実際に楽器を吹く時にタンギングした瞬間、極端に下顎が動く。
(「とー」ではなく「とうー」のような感じ。音符が続くと「とうとうとう…」)
・タンギングをして楽器を吹く時に、舌に余分な力が入る。
・タンギングをして楽器を吹くと、タンギングをした後、舌が上の方に上がってくる。

ざっと見ると、余計な事(オーバーワーク)を
していることが多いですね。

是非皆さんも、上手くいかない時は、じっくりと観察してみて下さい。

 

なお、私は初め、タンギング無しで音を出すことが出来ませんでした…。
息の量や、まとめ方など諸々について考える良い機会になりましたので
もし、私と同じように、タンギング無しで音を出せない方がいらっしゃったら
ヒントを得るための良い機会になるかもしれませんので、あきらめず、
もう少しだけ練習してみることをお勧めします。

 

今回のタンギングに関する記事は、ここまでとなります♪
補足的(息の流れに注目した)に、ブレスビルダーを使った
タンギングの練習方法もありますので、また別途、掲載したいと思います!
 

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