セルジオ・カロリーノさんにお会いした②:音階練習の大切さについて
2015/12/03
前回のブログでは、チューバ奏者のセルジオ・カロリーノさんに
お会いした時の様子を、非常にざっくりとではありますが
写真や動画でお伝えをさせて頂きました。
そして、初めてセルジオ・カロリーノさんの生音を耳にした私は、
あまりの凄さに驚いたのですが、もう一つ驚いたエピソードがあります。
音階練習の重要性
次田さんから間接的に伺ったお話なのですが
セルジオ・カロリーノさんの母国、ポルトガルでは
楽器を演奏する上で、音階(スケール)の練習が
日本より、もっともっと重要視されているそうです。
そのためセルジオ・カロリーノさんも
音階の練習については、非常に熱心に取り組まれていて、
私からすると、まるでジャズ奏者のように
各種スケールとアルペジオを、その場で取り出して
アドリブフレーズのように淀みなく演奏されます。
Hey Hey my Brother Shimpei, trying the new signature romera brass mouthpiece S38 for bass tuba ! What do you think? Tomorrow will play with the Yamaha prototype and send to you to compare ! Cheers mate !
Posted by Sergio Carolino on 2015年11月17日
もちろん、日本の金管楽器の社会でも
音階練習は行ないますが、ここまで徹底して、
まるで自分の話し言葉の一部のようになるまで練習ことは
少ないのでは無いかと思います….。
自分の話し言葉の一部のように
どうしても「試験のため」や「日課練習の一部」として
練習しがちな音階の練習ですが、”楽曲”を紐解くと
それは何らかの音階や分三和音で構成されている曲が大半です。
自分の話し言葉のようにスラスラと、そして
いつでも自由に取り出して吹くことが出来るように
音階を練習し直そうと反省した一日になりました。
P.S.)この記事を書きながら、アンソニー・プログさんに
J.スタンプのパターンをレッスンで見て頂いた時のことを思い出しました。
ご存じの方はお分かりになると思いますが、あのパターンも
シンプルなスケールで構成されています。
私が思う以上に、プログさんは音程についてシビアでした。
スケールを思い通りに、そして正しい音程で演奏するということは
もっともっと大切なことかもしれませんね。
関連記事
-
-
ロングトーン(併せてブレスとチューバを吹く時のポイント)楽譜付き 後編:吹く時のポイントとまとめ
さて、前回はロングトーンの話と併せて、ブレスについて触れましたが、 今回は、「チ …
-
-
アーロン・ティンダル博士(チューバ/ユーフォニアム奏者)来日中!
今年1月の、管楽器専門誌「PIPERS」でも特集が組まれた 注目のチューバ/ユー …
-
-
twitterに漂うクラシックネタ:ワーグナー・ピット?
通常のオケピットの他、拡張用のピットかな? pic.twitter.com/Pz …
-
-
次田心平さん 『Mr.Tuba!』2枚目のソロCDをリリース
次田心平さんが2枚目のソロCD『Mr.Tuba!』をリリース 読売日本交響楽団や …
-
-
続・ローブラスセクションの並び(CSO)
先日、シカゴ交響楽団のローブラスセクションの並びについて 投稿したのですが、同じ …
-
-
アイロンヘッドさんが歌う「ちゅっちゅっちゅーちゅ…」の楽譜(と、チューバでの演奏動画)
たまたま正月(2016.01.01.)に テレビを見ていたら、初見で拝見し、個人 …
-
-
BGM・音声素材を作成しました:戦闘BGM1「緊迫/緊張」~オーケストラ・シネマティック
BGM・音声素材の制作をはじめました 「チューバで演奏してみた」動画の制作に加え …
-
-
Rex Martin レックス・マーティン公開マスタークラスを聴講して
レックス・マーティン 公開マスタークラス ノースウェスタン大学教授でチューバ奏者 …
-
-
魅力的だけど難しい、チューバの低音域の吹き方について
チューバの低音域は、思い通りに吹ければ、 それだけでもう立派な仕事になるものだと …
-
-
ペラントーニさんのマスタークラス
チューバ界のゴッドファーザーにしてレジェンド、 ダニエル・ペラントーニさんの演奏 …
